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進化学:原腸形成における組織の衝突を回避する進化的に分岐した戦略

Nature 646, 8085 doi: 10.1038/s41586-025-09447-4

後生動物の発生は一連の形態形成事象を経て進行し、これによってボディープランと器官構造が形作られる。初期胚では、これらの過程が同時に起こるため、隣接する組織で生じる力は互いに力学的ストレスを与え合い、発生を妨げて、結果的に適応度を低下させる可能性がある。組織間の力学的衝突を軽減する機構を、生物がどのように進化させたかについては明らかにされていない。本研究で我々は、系統学的調査、定量的ライブイメージング、機能的力学的阻害を組み合わせて、ハエ目(双翅目)昆虫横断的に原腸形成中の力学的ストレス管理について調べた。その結果、伸長する頭部と胴部の間で起こる組織の衝突を防ぐ2つの異なる細胞機構が明らかになった。キイロショウジョウバエ(Drosophila melanogaster)を含む単系統亜群の環縫群(Cyclorrhapha)では、セファリック・ファロウ(CF:cephalic furrow)と呼ばれる一過的な上皮の折りたたみによる能動的な胚表面垂直方向の変形が、頭部と胴部の衝突を防ぐ力学的シンクとして働く。CFの形成を遺伝学的および光遺伝学的に阻害すると、頭部と胴部の境界で圧縮ストレスの蓄積が生じ、組織がたわみ、後期胚で頭部と神経系の異常につながった。対照的に、環縫群ではないドブユスリカ(Chironomus riparius)はCFを形成せず、代わりに広範囲で胚表面垂直方向の分裂を行うことにより、頭部が伸長する期間と空間的範囲を抑制している。ショウジョウバエで頭部の有糸分裂方向を平行方向から垂直方向に変更させると、組織たわみが部分的に抑制されたことから、分裂方向の変更はもう1つの力学的シンクとして機能し得ることが明らかになった。我々のデータは、初期胚発生中に生じる組織間の衝突に応じて出現する、分岐した力学的ストレス管理機構を示唆している。

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