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生態学:2℃を超える温暖化での大西洋のサンゴ礁の成長の減退は海水準上昇の影響を拡大する

Nature 646, 8085 doi: 10.1038/s41586-025-09439-4

サンゴ礁は、沿岸洪水のリスクの緩和に役立ち得る複雑な物理的構造を形成する。この機能は、海水準上昇(SLR)と、気候変動や地域の人為起源のストレス要因に起因するサンゴ礁の成長阻害によって弱められる。サンゴ礁表面の上の水深は、その結果として増大すると予想されているが、この増大の規模と時間スケールはあまりよく絞り込まれておらず、海岸の脆弱性のモデル化が制限されている。今回我々は、化石サンゴ礁堆積物を分析し、熱帯西部大西洋の400以上の地点にわたるサンゴ礁の生態と成長可能性の関連性を絞り込み、さまざまな共通社会経済経路(SSP)の排出シナリオの下で2100年までに結果として生じるサンゴ礁上の水深増大の規模を評価した。その結果、2040年までに熱帯西部大西洋のサンゴ礁の70%以上が正味の侵食状態へ移行するが、温暖化が2℃(SSP2~4.5以上)を超えると、ほぼ全てのサンゴ礁(少なくとも99%)が2100年までに侵食状態になると予測された。従って、サンゴ礁成長とSLRの発散的な軌跡はSLRの影響を拡大していて、全ての温暖化シナリオの下で2060年までに水深が現在より約0.3~0.5 m増加すると予測されたが、温暖化が2℃を超えるシナリオでは2100年までに水深が0.7~1.2 m増加すると予測された。これによって、脆弱性の高いサンゴ礁に面した海岸に沿って洪水のリスクが増大し、沿岸の水力学と生態系が変化すると思われる。サンゴ礁の回復によって、サンゴ礁の成長が増大した状態へと戻る経路が得られるが、2100年のSLRの影響の低減は約0.3~0.4 mにとどまり、積極的な気候緩和策と組み合わせた場合に限られるだろう。

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