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惑星科学:リュウグウのルテチウム–ハフニウム同位体から明らかになった、始原的小惑星における後期の流体活動
Nature 646, 8083 doi: 10.1038/s41586-025-09483-0
炭素質小惑星は最も始原的な隕石の起源天体で、太陽系外縁部で氷と塵から形成された微惑星の生き残りであり、揮発性物質を地球型惑星へ運んだ可能性がある。小惑星の水の活動を理解することは、それらの熱的進化、化学的進化、軌道進化を解明する鍵であり、地球型惑星の水の起源を知る手掛かりを与える。これらの天体、特に小惑星リュウグウから回収された初生的な試料の分析から、母天体形成から数百万年以内の流体と岩石の相互作用について詳細な情報が得られている。しかし、小惑星の水が長期的にどう振る舞うのかということはあまりよく分かっていない。今回我々は、リュウグウの試料の176Lu–176Hf壊変系に基づいて、形成から10億年以上たった後に炭素質小惑星内で流体活動があったという、後期のルテチウムの移動を示す証拠を提示する。このような後期の流体活動は、おそらく衝突に誘発されたものであり、この衝突によって氷が溶けるほどの熱が生じ、岩石に亀裂ができて流体が移動したと考えられる。これは、流体活動が限定的で元素分別をほとんど伴わない、短寿命放射性崩壊によって駆動される初期の水の活動とは対照的である。我々の結果は、地球型惑星に集積された炭素質微惑星が、含水鉱物だけでなく液体の水も保持していた可能性を示唆しており、炭素質微惑星が地球型惑星にもたらした水の量の推定値を2〜3倍多く上方修正することにつながる。

