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微生物学:亜酸化窒素の還元を触媒する新たな細菌タンパク質ファミリー
Nature 646, 8083 doi: 10.1038/s41586-025-09401-4
亜酸化窒素(N2O)は、地球温暖化や気候変動の駆動要因であり、地球の大気においてこれまでにない濃度に達している。現在のN2Oの発生源はN2Oの吸収源を上回っており、N2Oを消費する過程についての包括的な理解の必要性が高まっている。酵素であるN2Oレダクターゼ(N2OR)を発現する微生物は、N2Oを気候変動に関して中立な窒素分子(N2)へと変換する。既知のN2ORはカノニカルなクレードIやクレードIIのNosZレダクターゼに属し、N2O還元のための重要な酵素であると考えられている。本論文で我々は、N2O還元に役割を持つ、これまで知られていなかったタンパク質ファミリー、クレードIIIラクトナーゼ型N2OR(L-N2OR)について報告する。L-N2ORはカノニカルなNosZの配列とは異なるが、タンパク質の三次元構造の特徴は保存されている。生理学、メタゲノム、プロテオーム、構造モデル化を統合した研究によって、L-N2ORはN2Oの還元を触媒することが実証された。L-N2OR遺伝子は複数の門に見られ、それらは主に、地理的に広く分布する未培養タクソンであった。我々の知見は、既知のN2ORの多様性を拡大し、これまで知られていなかったタクソン(例えばニトロスピナ門〔Nitrospinota〕)がN2O消費に関与することを示している。今回、N2ORの多様性が拡大し、N2O還元に関わる新たなタイプの触媒が特定されたことで、N2O吸収源についての理解が進み、温室効果ガス排出や気候変動モデル化に影響があり、N2O排出制限を目的とした革新的な生物工学の機会が広がる。

