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がん:クローンのコピー数多様性は肺がんの生存率と結び付いている
Nature 646, 8083 doi: 10.1038/s41586-025-09398-w
一塩基バリアント(SNV)と体細胞コピー数変化(SCNA)は、どちらも腫瘍発生中にがん細胞に蓄積し、クローン進化を促す。しかし、バルクのDNA塩基配列解読データからクローン特異的なコピー数を正確に推定することは困難である。本論文で我々は、ALPACA(allele-specific phylogenetic analysis of copy number alterations)という手法について紹介する。この手法は、複数箇所のバルク腫瘍塩基配列解読データからSNV頻度によって再構築した系統樹を用いることで、SNVとSCNAの共進化を推定する。ALPACAは、現在の最先端の手法よりも高い精度で、シミュレーションした腫瘍のSCNA進化を推定する。ALPACAは、標準的な手法では見逃される可能性のある、マイナーなクローンでのヘテロ接合性喪失と増幅事象を明らかにし、体細胞変化の時間的順序を示す。TRACERx421肺腫瘍でのクローン特異的コピー数の解析では、転移巣形成クローンで染色体不安定性が増加していて、腫瘍抑制遺伝子に影響を与える喪失と、CCND1に影響を与える増幅が濃縮していることを示す証拠が見つかった。さらに、ポリクローナルな転移巣の広がりを伴う腫瘍と胸郭外転移を伴う腫瘍の両方でSCNA率の増加が認められ、肺がん患者におけるクローンコピー数多様性の高さと無再発生存率の低下の関連性が明らかになった。

