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代謝:まれな骨格形成異常の原因となる欠失酵素を救済する代謝物
Nature 646, 8083 doi: 10.1038/s41586-025-09397-x
生きた細胞は、酵素が触媒する化学反応の複雑なネットワークに依存しているが、酵素は時折誤りを犯して、それが自身の不活性化につながることがある。今回我々は、好ましくない環境中でも酵素の機能を維持するための、代謝物を基盤とする機構について報告する。酵素TGDSは、UDP-4-ケト-6デオキシグルコースを産生することが分かった。これは酵素UXS1の反応中間体に類似した化合物で、UXS1の触媒サイクルを完成させることによってUXS1の触媒ポケット内で必須の補助因子NAD+を再生させる。従って、TGDSによる「酵素を救済する代謝物」の産生は、NAD+が不足している細胞内区画で酵素活性を維持するための機構となっている。in vitroとin vivoでの研究を組み合わせて用いることによって、この酵素救済代謝物が十分な量産生されないと、UXS1の不活性化につながり、骨格形成に不可欠な特異的グリカンの生合成が阻害されることが明らかになった。TGDSを欠失する個体で遺伝性の骨格異常Catel–Manzke症候群が発症する理由が、これで説明される。代謝生化学における通常の概念では説明できない他の疾患での代謝変化にも、同様な保護層の欠陥が関わっている可能性がある。

