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神経科学:ショウジョウバエの運動視では眼の構造がニューロンの機能を形作る

Nature 646, 8083 doi: 10.1038/s41586-025-09276-5

多くの動物は、環境内でのナビゲーションに視覚を使っている。自身の運動によって情景に生じる変化のパターンの変化はオプティックフローと呼ばれ、まず局所領域で方向選択的なニューロン群によって見積もられる。しかし、それぞれが特定の網膜位置で優先方向の運動に応答する方向選択性ニューロンの列が、どのように構成され、下流の回路によるオプティックフローのロバストな解読を助けているかは明らかにされていない。こうした広域的な構成を理解するには、動物の視野全体にわたってニューロンの詳細な局所的性質をマッピングする必要がある。ショウジョウバエ(Drosophila)では、方向選択性ニューロンT4とT5の非対称な樹状突起が優先方向を決めているので、その構造から方向選択性を予測することができる。本論文で我々は、複眼の構成が、視野全体にわたって方向選択性ニューロンの優先方向の体系的な差異を形作っていることを示す。視野全体で優先方向を評価するため、成体のショウジョウバエの全脳の電子顕微鏡三次元像において数百個のT4ニューロンを再構築したところ、予想外に定型的な樹状突起の分岐が明らかになった。また、頭部全体のマイクロコンピューター断層撮影(マイクロCT)スキャンを用いて複眼を構成する全個眼の視方向をマッピングしたところ、優先方向の空間的差異を説明する、視空間の不均一なサンプリングが見いだされた。今回の知見は、方向選択性ニューロンの優先方向の広域的な構成が、主としてハエの複眼によって決められていることを示しており、これにより、眼の構造、ニューロンの機能的性質、体移動制御の間の密接な結び付きが明らかになった。

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