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生物工学:変動するDNAメチル化を用いて臨床的なスケールでがんの進化を追跡する
Nature 645, 8081 doi: 10.1038/s41586-025-09374-4
がんの発生や治療に対する応答は進化的な過程であるが、臨床的に意味のあるスケールで進化的な動態を特徴付けることは困難である。今回我々は、EVOFLUxと名付けた新しい方法論を開発した。EVOFLUxは、時間経過で変動する自然のDNAメチル化バーコードに基づいており、バルクの腫瘍メチル化プロファイルのみを入力として用いて進化的な動態を定量的に推測する。我々は、広範な疾患に及ぶ、詳細に特徴付けられた1976例のリンパ系がん試料にEVOFLUxを適用し、初期腫瘍増殖速度やがん年齢、エピ変異率が、疾患タイプ間で桁違いに変動することを示す。サブクローン選択がバルク試料内でごくまれにしか起きないことが測定され、多数の独立した原発性腫瘍の例が時折検出された。臨床的には、アグレッシブな疾患のサブタイプほど初期腫瘍増殖が速いことや、進化履歴が慢性リンパ球性白血病の2つのシリーズでは独立した強力な予後因子であることが観察された。リヒター形質転換を起こしたアグレッシブな慢性リンパ球性白血病試料の系統解析にEVOFLUxを用いたところ、形質転換したクローンの起源は、発症する数十年前に存在していたことが検出された。また、ロングリードナノポア塩基配列解読などのさらなる遺伝学的データと臨床的変数を用いて、EVOFLUxの推定に関する直交的な検証を示す。まとめると我々は、広く利用可能で低価格のバルクDNAメチル化データが、がんの進化的な動態をいかに正確に計測し、がん生物学や臨床的な挙動に新たな見解をもたらすかを示している。

