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神経科学:微生物パターンに対する腸管の感覚が摂食を制御する
Nature 645, 8081 doi: 10.1038/s41586-025-09301-7
宿主は、常在微生物と共存するために、微生物に応じて行動を調整するための感覚を持たなくてはならない。腸では、栄養素に対する感覚が神経上皮回路を介して脳に送られ、欲求選択を誘導する。しかし、宿主が腸内微生物に起因する刺激に対してリアルタイムで反応するのを可能にする感覚については、まだ明らかになっていない。本論文で我々は、マウスの大腸で、微生物に普遍的なパターンであるフラジェリン(異なる門間で共通した特徴)が、ペプチドYY(PYY)で標識された大腸ニューロポッド細胞のToll様受容体5(TLR5)を刺激することを示す。この刺激が、NPY2R陽性の節状迷走神経ニューロンへのPYYの放出を促し、摂食を調節する。これらの細胞でTLR5を欠くマウスは、対照群に比べて摂餌量が多く体重が増加した。我々はまた、フラジェリンが直接神経に働くわけではないことを見いだした。その代わり、フラジェリンは腸管腔側からニューロポッド細胞を刺激し、腸–脳感覚神経回路を介して摂食を減らす。加えて、フラジェリンは免疫応答や代謝変化、腸内微生物相の存在とは独立に摂食を減らす。この感覚によって、宿主の常在微生物からの分子パターンに応じた行動調整が可能になる。我々は、微生物相と脳の界面にあるこの感覚を、ニューロバイオティック(neurobiotic)感覚と呼ぶ。

