神経科学:ヒトとコンピューターが相互作用するための汎用非侵襲性神経運動インターフェース
Nature 645, 8081 doi: 10.1038/s41586-025-09255-w
コンピューターの使用が始まって以来、人々は表現に富む直感的で普遍的なコンピューター入力技術を求めてきた。キーボードやマウス、タッチスクリーンなど、多様な方式が開発されてきたが、それらの方式はデバイスと相互作用する必要があり、特に外出先などではそれが制約となり得る。ジェスチャーに基づくシステムでは、カメラや慣性センサーを用いることで中間デバイスを不要にしているが、明白な動きに対してしかうまく機能しない傾向がある。対照的に、体の電気信号と直接接続する脳–コンピューターインターフェースや神経運動インターフェースは、このインターフェース問題を解決すると推測されてきたが、高帯域幅通信は、個人用に設計された特注のデコーダーを備えた侵襲性のあるインターフェースを用いた例でしか実証されていない。本論文で我々は、表面筋電図(sEMG)からデコードしたコンピューター入力を可能にする汎用非侵襲性神経運動インターフェースの開発について報告する。我々は、容易に装着できる高感度のsEMGリストバンドと、同意した数千人の参加者から訓練データを収集するためのスケーラブルな基盤を開発した。以上により、我々はこれらのデータから、さまざまな人で一般化できる汎用sEMGデコーディングモデルを開発できた。テストユーザーは、閉ループ環境で、連続ナビゲーション課題において1秒間に0.66回(中央値)のターゲット取得、離散ジェスチャー課題において1秒間に0.88回(中央値)のジェスチャー検出、手書き入力のデコードで1分間に20.9語(中央値)という性能を示した。また、sEMGデコーディングモデルを個々にカスタマイズすることで、手書きモデルのデコーディング性能は、さらに16%改善できることを実証する。これは、入手後すぐに人々の間で一般化できる高性能な高帯域幅神経運動インターフェースとして、我々の知る限り初めてのものである。

