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生態学:フェノロジーの全球マップで明らかになった季節的非同期性の駆動要因と影響
Nature 645, 8079 doi: 10.1038/s41586-025-09410-3
陸上の植物群落は、年間の生育リズム、つまり植生の季節変化(フェノロジー)に大きな多様性を示す。こうした多様性に起因する地理的パターンは、地表面フェノロジー(LSP)として知られ、生態系機能、植物生態生理学、景観生態学、進化生物地理学の研究のための貴重な情報を含んでいる。しかし、全球的に一貫したLSPのマッピングは、その方法が、さまざまな陸上バイオームで起こる季節的フェノロジー、特に、多くの乾燥生態系や熱帯生態系の微妙で複雑なフェノロジーの全ての範囲を表すのが難しいために阻まれてきた。今回我々は、人工衛星画像のデータ駆動型解析を用いてLSPを世界規模でマッピングし、地球のフェノロジーの多様性についての手掛かりを得るとともに、類似した気候間での大陸間収斂と、局所気候(topoclimate)や生態水文学、植生構造に関連する地域的な不均一性の両方を明らかにする。我々はまた、空間的なフェノロジーの非同期性とそれを制御する非同期的な季節性の様式をマッピングして、熱帯山地と地中海性気候地域における非同期性のホットスポットを特定するとともに、気候が類似した場所でも、熱帯域内ではフェノロジーの非同期性が大きくなるという仮説を支持する証拠を報告する。さらに我々は、今回の全球的なLSPマップが、さまざまなタクソンにおける開花フェノロジーや遺伝的分岐、さらには収穫の季節性における複雑な地理的不連続性を予測することを見いだし、リモートセンシングが、「異所性による異時性(allochrony by allopatry)」の生態的・進化的影響を理解するための極めて重要なツールであることを確立する。

