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天文学:極度に外層を剝ぎ取られた超新星から明らかになったケイ素と硫黄の形成場所
Nature 644, 8077 doi: 10.1038/s41586-025-09375-3
星は最初に、水素からヘリウムへの核融合によってエネルギーを得る。これらの燃えかすは一連の段階で燃料としての役割を果たし、大質量星を球殻構造へと変化させる。こうした大質量星の球殻構造は、外側に誕生時の水素、その内側にヘリウム、炭素/酸素、酸素/ネオン/マグネシウム、酸素/ケイ素/硫黄が支配的であると予想される組成の層が、内側から重い順に並んだ構成をしている。ケイ素と硫黄は核融合して鉄になり、これが中心核の崩壊と、超新星爆発あるいはブラックホールの形成を引き起こす。外側にある水素の層が取り除かれ、内側のヘリウムに富んだ層あるいはさらに内部の炭素/酸素の層が露出した、外層を剝ぎ取られた星からは、この球殻構造と、それを反映した宇宙の元素生成機構の証拠が得られる。星周物質(CSM)の球殻に埋め込まれた、外層を剝ぎ取られた星を起源とする種類の超新星は、このシナリオを支持している。しかし、酸素より重い元素生成の現場である最も内側の球殻の直接的な証拠は得られていない。本論文で我々は、酸素/ケイ素/硫黄に富む層まで剝ぎ取られた星を起源とする超新星(SN)2021yfjの発見について報告する。我々は、超新星爆発を起こした星が爆発直前に放出した、ケイ素/硫黄に富む厚い大質量の球殻を直接観測した。このような恒星内部層の露出は理論的に困難であり、おそらくめったに観測されない質量損失機構を必要とする。このまれな超新星爆発事象は、現在知られているどの種類の大質量星の表面で検出された元素よりも重い、ケイ素、硫黄、アルゴンを含む重元素を形成する、恒星進化の後期段階を明らかにする。

