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植物科学:イネの単一細胞マルチオミクスアトラス
Nature 644, 8077 doi: 10.1038/s41586-025-09251-0
真核生物の細胞機能を駆動するのは特異的な遺伝子発現プログラムであり、それらはクロマチン構造に依存している。今回我々は、世界の主要作物の1つであるイネの、単一細胞マルチオミクスアトラスについて報告する。8つの器官由来の11万6564個の細胞について、クロマチンアクセシビリティーとRNA発現を同時にプロファイリングすることにより、細胞タイプ特異的な遺伝子調節ネットワークを特定し、花分裂組織における「移行状態」のような、新たな細胞状態を見いだした。このネットワーク解析に基づいて、イネの発生における細胞タイプ特異的な調節ハブとなるRSR1、F3H、LTPL120の機能が明らかになった。今回の解析は、細胞タイプと農業形質の相関に加えて、進化の過程で保存された細胞タイプの機能と分岐した細胞タイプの機能を示している。まとめるとこの研究は、1つの主要作物についてユニークな単一細胞マルチオミクス資源を提示するとともに、イネの細胞タイプの機能やその根底にある分子プログラムに関する理解を深めるものである。

