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がん代謝:グリコサミノグリカンが駆動するリポタンパク質の取り込みは腫瘍をフェロトーシスから防御する
Nature 644, 8077 doi: 10.1038/s41586-025-09162-0
脂質はがん細胞の最も重要な構成成分であり、がん細胞の構造とシグナル伝達に役割を担っている。多くのがんは代謝での需要を満たすために細胞外の脂質を取り込むが、これらの脂質ががんの増殖や進行にどのように寄与しているのかは、ほとんど分かっていない。今回我々は、機能遺伝学的スクリーニングを用いて、循環中の脂質輸送に対する主要機構であるリポタンパク質の取り込みが、がんにおけるフェロトーシス感受性の重要な決定因子であることを明らかにした。リポタンパク質の補充は、多様ながん種でフェロトーシスをロバストに抑制し、これは主にα-トコフェロール(α-toc、ビタミンEのヒトリポタンパク質中に最も多く含まれる形態)の送達を介して行われることが分かった。機構的には、がん細胞は、細胞表面のプロテオグリカンに結合した硫酸化グリコサミノグリカン(GAG)に依存する経路を介してリポタンパク質を取り込む。GAG生合成を破綻させたり、細胞表面のGAGを急速に分解したりすると、リポタンパク質の取り込みが減少し、がん細胞がフェロトーシス感受性となって、マウスでは腫瘍増殖が障害された。特に、脂質を多く含む悪性腫瘍であるヒト淡明細胞型腎細胞がんでは、正常な腎臓組織と比較すると、コンドロイチン硫酸レベルの上昇とリポタンパク質由来のα-tocの増加が見られた。まとめると我々の研究は、がんではリポタンパク質の取り込みが極めて重要な抗フェロトーシス機構であることを明らかにしたもので、GAGの生合成が治療標的となり得ることを示している。

