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原子核物理学:金属ターゲットにおける重水素融合率を増強する電気化学的添加
Nature 644, 8077 doi: 10.1038/s41586-025-09042-7
エネルギー応用を目的とした核融合研究では、核融合過程を開始させるのに必要なエネルギーよりも多くのエネルギーを解放する条件を創り出すことが目標である。意味のある量のエネルギーを生成するには、重水素などの燃料を空間的に閉じ込めて粒子同士の衝突確率を増加させる必要がある。従って我々は、金属格子に重水素燃料を電気化学的に添加することで核融合事象の確率を増加させられるかどうか調べ始めた。今回我々は、パラジウム金属ターゲットに重水素イオンを衝突させることのできる、ベンチトップ型核融合反応装置を報告する。これらの重水素イオンは、パラジウム金属内でD–D融合反応を起こす。我々は、パラジウムターゲット中への重水素のin situ電気化学的添加の結果、D–D融合率が15(2)%増加したことを示した。今回の実験は、電子ボルトのエネルギースケールでの金属ターゲットへの電気化学的添加が、メガ電子ボルトのエネルギースケールでの核反応にいかに影響を与えるかを示すものである。

