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微生物学:非抗生物質は腸病原体に対する定着抵抗性を撹乱する

Nature 644, 8076 doi: 10.1038/s41586-025-09217-2

非抗生物質薬は、腸マイクロバイオームの組成を変化させることがあるが、それらがヒトの健康に及ぼす影響についてはほとんど解明されていない。本研究で我々は、非抗生物質が、腸病原体の定着に対する腸内共生菌の抵抗力に影響を及ぼす仕組みについて調べた。また我々は、薬剤で摂動した微生物群集中での腸管病原体の増殖を評価するin vitroアッセイを開発した。病原性のガンマプロテオバクテリアは、共生菌よりも非抗生物質に高い抵抗性を示し、投与後に増殖が促進された。試験した53種類の薬剤の28%で、人工的およびヒト糞便由来の微生物群集でネズミチフス菌(Salmonella enterica subsp. enterica serovar Typhimurium〔S. Tm〕)の増殖が高まり、他の腸管病原体に対しても同様の効果が観察された。非抗生物質は、共生菌の増殖を阻害し、微生物の相互作用を変化させ、S. Tmの代謝ニッチを利用する能力を増強させることによって、病原体の増殖を促進した。in vitroで病原体の増殖を促進した薬剤は、マウスの腸内でS. Tm量を増加させた。抗ヒスタミン薬であるテルフェナジンについては、薬剤による定着抵抗性の阻害は、S. Tmが引き起こす病気の発症を早め、炎症を増強した。我々の結果は、非抗生物質は、腸管感染の発生に関与する、これまで見過ごされてきたリスク因子であることを明らかにしている。

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