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疫学:ゲノミクスから西アフリカにおけるヒトエムポックスの人獣共通感染性および持続性の拡散が明らかになる

Nature 643, 8074 doi: 10.1038/s41586-025-09128-2

2022年に複数の国でエムポックスのアウトブレイク(集団発生)が起こる5年前、ナイジェリアとカメルーンでは30年以上ぶりに症例が報告された。このナイジェリアのアウトブレイクは現在も続いているヒトのエンデミック(風土病)と認識されているが、カメルーンの再流行の駆動要因は明らかになっていない。この両国での人獣共通感染の割合は不明であり、ゲノムデータに欠落があるため、ヒトにおけるMPXV(monkeypox virus)出現のタイミング、人獣共通感染の起源、地理的起源ははっきりしていない。今回我々は、これらの不確実性に対処するために、2018~2023年のナイジェリアとカメルーンの症例から単離された118のMPXVゲノムの塩基配列解読を行った。その結果、カメルーンの症例はナイジェリアの症例とは異なり、ナイジェリアとカメルーンの国境を越えて流行している2つの異なる人獣共通感染系統による、繰り返された人獣共通感染の結果であることが分かった。我々の知見は、国境にまたがる複数の森林生態系に共通する動物個体群が、このウイルスの出現と拡散の駆動要因であることを示唆している。それに基づいて我々は、ナイジェリア南部の国境に位置する州において、ナイジェリアのヒトエンデミック系統(hMPXV-1)に最も近縁の人獣共通感染外群を特定した。我々は、この人獣共通感染外群とhMPXV-1の共通祖先が、2013年後半にナイジェリア南部の動物で流行していたと推測した。またhMPXV-1は、2014年8月に南部のリバース州でヒトに出現し、3年間検出されないまま流行していたことが分かった。リバース州はヒトエンデミックの際の主なウイルス拡散源であった。我々の研究は、ヒト集団におけるMPXVの最近の定着についての手掛かりを明らかにし、カメルーンとナイジェリアの複雑な国境地域におけるMPXVの持続的な人獣共通感染の出現リスクを浮き彫りにしている。

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