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量子物理学:ファンデルワールス材料における単一核スピンの検出と制御

Nature 643, 8073 doi: 10.1038/s41586-025-09258-7

固体中の光学的に活性なスピン欠陥は、量子センシングや量子ネットワーキングに有力な候補となる。最近、層状ファンデルワールス(vdW)材料である六方晶窒化ホウ素(hBN)で単一スピン欠陥が発見された。hBNは、その二次元構造に起因して、スピン欠陥を三次元結晶よりもターゲット試料の近くに配置させることができるため、単一分子の核磁気共鳴(NMR)など、原子スケールでの量子センシングに理想的なものとなる。しかし、こうした欠陥の化学的構造は依然分かっておらず、hBNスピン欠陥を用いて単一核スピンを検出することはこれまで困難であった。今回我々は、13Cイオン注入を用いてhBNに単一スピン欠陥を生成し、超微細相互作用に基づいて3つの異なる欠陥タイプを特定したことを報告する。我々は、単一hBNスピン欠陥内にS = 1/2とS = 1の両方のスピン状態を観測した。また、vdW材料における原子スケールでのNMRと個々の核スピンのコヒーレント制御を、室温で最高99.75%のπゲート忠実度で実証した。我々は、実験結果と密度汎関数理論(DFT)計算を比較することによって、これらのスピン欠陥の化学的構造を提案する。今回の成果は、hBNにおける単一スピン欠陥の理解を深めるとともに、核スピンを量子メモリーとしてhBNスピン欠陥を用い、量子センシングを向上させる道筋を提供する。

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