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物性物理学:予測されたエントロピーカタストロフのしきい値を超える金の過熱
Nature 643, 8073 doi: 10.1038/s41586-025-09253-y
FechtとJohnsonは、彼らの画期的な研究で、過熱された結晶のエントロピーが、その液体でのエントロピーと等しくなる臨界点を明らかにし、この現象を「エントロピーカタストロフ」と名付けた。この臨界点は、典型的には固体の融点の約3倍の温度における、その固体の安定性境界の上限を示している。この究極の安定性しきい値は、理論的には予測されているものの、その現実的な探求は、はるかに低い温度で起こる多くの中間的な不安定化事象によって阻まれており、これら一連の事象は一般に「カタストロフの階層」として知られている。今回我々は、この限界を超高速加熱条件下で、高分解能非弾性X線散乱を用いて格子温度を直接追跡して実験的に検証した。その結果、我々の金試料は、その結晶構造を維持しつつ融点の14倍以上の温度まで加熱された。これは、予測されたしきい値をはるかに上回るものであり、過熱の限界が大幅に高いか、あるいは存在しない可能性があることを示唆している。我々は、今回の試料がこうした非常に短い時間スケールでは膨張できない点が、これまでの推測との重要な違いであると指摘する。これらの観測結果から、極端条件下での融解のダイナミクスに関する洞察が得られる。

