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進化遺伝学:古代ユーラシアのヒト病原体の時空間的分布
Nature 643, 8073 doi: 10.1038/s41586-025-09192-8
感染症は、歴史を通してヒト集団に深刻な影響を及ぼしてきたが、それらの起源や過去の動態については重要な疑問が残っている。今回我々は、ヒト病原体の考古遺伝学に基づく時空間地図を作成するため、ユーラシアの歴史の3万7000年間を網羅する1313人の古代人から得られたショットガン塩基配列解読データのスクリーニングを行った。その結果、古代の細菌、ウイルス、寄生虫のDNAの広範な存在が明らかになり、136属492種に対して5486件の個別のヒットが得られた。これらのヒットのうち、3384件が既知のヒト病原体に関係していて、その多くは古代人の遺骸でこれまで特定されていなかったものである。古代の微生物種を、その保有宿主である可能性の高い動物と伝播のタイプによりグループ化したところ、ほとんどのグループが試料採取期間全体を通じて見つかっていることが分かった。人獣共通感染の病原体は約6500年前からしか検出されず、そのピークはおよそ5000年前で、これは動物の広範な家畜化の時期と一致する。我々の知見は、この生活様式の変化が感染症の負荷の増加につながったことを示す直接の証拠を提示している。今回の知見はまた、これらの病原体の拡散がその後数千年の間に大きく増加したことを示しており、これは牧畜民のユーラシアステップからの移動の時期と一致する。

