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神経科学:高度に視覚が発達した動物は注視によって場所符号を遠隔活性化する

Nature 643, 8073 doi: 10.1038/s41586-025-09101-z

多くの動物では、視覚によって遠隔地点からの空間的推論が可能となっている。遠くの目印を見ることで、動物は空間記憶を呼び起こし、その後の軌跡を計画する。こうした空間機能は海馬の場所細胞に依存しているが、場所細胞と能動的な視覚行動との関係は未解明である。今回我々は、高度に視覚が発達した動物であるアメリカコガラで、遠隔からの視覚探索と空間ナビゲーションを交互に行う必要がある行動中の様子を解析した。我々は、頭の向きが視覚の方向を示す鳥類の性質を利用して、自由行動中のコガラの注視を追跡した。その結果、場所の符号化と注視の間に強い結び付きがあることが見いだされた。場所細胞は、コガラが特定の場所にいる時ばかりでなく、遠くからその場所を注視するだけでも活性化した。注視の符号化は、「ヘッドサッケード」と呼ばれる急速な瞬発的頭部運動と正確に同期していた。各サッケード周期内で、コガラの海馬は、その個体がまさに見ようとしている対象の予測の符号化と、対象を実際に見た反応とを切り替えていた。これらの反応の時間構造は、サッケードの異なる相で発火する介在ニューロンのサブクラスによって調整されていた。場所と注視の符号化は、海馬が各瞬間に動物に関連のある場所を表現する統合された過程の構成要素であると、我々は示唆する。この過程によって海馬は、局所および遠隔両方の空間機能を実行できるようになる。

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