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植物科学:野生モザイク大麻パンゲノム中の栽培化に起因するカンナビノイドシンターゼ
Nature 643, 8073 doi: 10.1038/s41586-025-09065-0
大麻(Cannabis sativa)は、種子油、繊維、薬剤の原料となる世界的に重要な植物種である。しかし、1世紀にわたる禁止措置により、育種や生殖質資源の開発は著しく制限され、大麻由来の栄養成分や繊維の応用可能性は実現されていない。今回我々は、大麻の雄株(XY)と雌株(XX)の両方を含む計144点の生体試料に由来する、181の新規ゲノムと12の既報ゲノムによって構築した、大麻パンゲノムを提示する。得られた大麻パンゲノムから、遺伝的および構造的な多様性のレベルが高く、単一種としては驚くほど多様である広範な領域が複数明らかになり、新しい集団構造や交雑歴が提案された。また、古代のXとYの異形性染色体にわたって、性決定領域と偽常染色体領域の可変な境界に加え、いくつかの主要な開花調節因子をコードする遺伝子など、雄株に偏った発現を示す遺伝子が観察された。逆に、カンナビジオール酸とデルタ-9-テトラヒドロカンナビノール酸の産生を担うカンナビノイドシンターゼ遺伝子群は、多数の偽遺伝子化パラログ、構造多様性、転位性遺伝因子の異なる配置を持つ可変領域内に埋め込まれているにもかかわらず、多様性のレベルは非常に低かった。さらに、アシル脂質チオエステラーゼ遺伝子群のバリアントが、脂肪酸鎖長の多様性や、希少カンナビノイドであるテトラヒドロカンナビバリンおよびカンナビジバリンの産生と関連していることが分かった。我々は、大麻の遺伝子プールの特徴はまだ部分的にしか明らかになっておらず、アジアに野生近縁種が存在する可能性が高く、その作物種としての可能性はほとんど実現されずに残っていると結論する。

