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古生物学:前期中新世のサイ類から得られた系統発生学的な情報をもたらすタンパク質

Nature 643, 8072 doi: 10.1038/s41586-025-09231-4

この10年間で、古代タンパク質の配列は、太古からの系統発生を推論するための有益なデータ源として浮上してきた。しかし、中期–後期中新世の古代タンパク質については報告があるものの、亜目レベルの系統発生学的知見をもたらすタンパク質配列の回収は370万年前(鮮新世)が最も古い。本研究で我々は、カナダの高緯度北極域で発見されたサイ科動物エピアケラテリウム(Epiaceratherium sp.)の化石(CMNFV59632)からエナメル質のタンパク質配列を回収することで、この限界を2400〜2100万年前(前期中新世)までさかのぼらせた。我々は、7つのエナメル質タンパク質の部分的な配列と1000以上のペプチド–スペクトルマッチ(PSM)を、少なくとも251アミノ酸にわたって回収した。内生性は、熱年代推定の結果と一致しており、長期的な続成作用の間に蓄積した複数の自然発生的で不可逆的な化学的修飾を含む、タンパク質損傷の指標によって裏付けられた。ベイズ先端年代測定では、CMNFV59632の分岐年代が中期始新世~漸新世に位置付けられ、これはサイ科動物が高度に多様化した時期と一致する。この解析によって、エラスモテリウム亜科(Elasmotheriinae)の分岐がより後期の漸新世であったことが明らかになり、エラスモテリウム亜科とサイ亜科(Rhinocerotinae)の基部での古い分岐を示唆する他のモデルが弱められた。この知見は、固有性がかなり高いにもかかわらず遠く離れたユーラシアの動物相との類似性を示す、ホートンクレーターの謎めいた動物相の起源に関する仮説と一致している。本研究の結果は、これまでに内在性DNAが得られているいかなる試料よりも約10倍古い試料から系統発生学的な情報を得る上での、古代プロテオミクスの可能性を実証している。

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