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フォトニクス:超高分解能誘導X線ラマン分光法

Nature 643, 8072 doi: 10.1038/s41586-025-09214-5

高密度媒質中を伝播する高強度X線パルスは、原子X線レーザー発振、自己誘導透過、誘導X線ラマン散乱(SXRS)などの現象の観測につながった。SXRSは、価電子波束を発生させて探る手段として、また、非線形X線分光のための基本構成要素として、長い間予測されてきた。しかし、これまでのSXRSの実験的観測では分光学的な情報が得られておらず、理論モデル化は、実現が困難である位相コヒーレントなアト秒パルスで実行されることがほとんどであった。今回我々は、分光学的な精度でのSXRSの実証、すなわち、0.1 eV–40 fsというフーリエ限界に近いエネルギー–時間分解能でのネオンにおける価電子励起状態の検出を行った。我々は、統計的に尖度の高い広帯域入射X線と散乱X線ラマンパルスの間の新しい共分散解析を用いた。そして、1万8000回のシングルショットを使用し、入射(約8 eV)帯域幅だけでなく、約0.2 eVの装置エネルギー分解能も打破して、超高分解能蛍光顕微鏡に似た超分解能条件を創成した。今回の実験結果は、ab initio伝播シミュレーションによって裏付けられ、イオンのレーザー発振と中性の誘導ラマン散乱の競合を明らかにしている。我々は、自発ラマン効率を桁違いに上回る、信号収集効率の向上と広い励起ウィンドウを実証する。この確率論的なSXRS手法は、化学的結果を決定する素事象の追跡に向けた第一歩である。

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