Article
天文学:原始惑星系円盤内で検出された難揮発性固体の凝縮
Nature 643, 8072 doi: 10.1038/s41586-025-09163-z
太陽系の地球型惑星や小天体は、星間固体物質と、高温ガスが冷えていく途中で凝結した岩石質の固体が混ざり合って形成されたと考えられている。このガスのリザーバーから最初に再凝縮する高温の鉱物が、惑星形成の時計を開始させる。しかし、この最初の高温ガスの生成機構や、他の系での惑星形成に対する重要性は分かっていない。今回我々は、新たに集積しつつある惑星系の構成物質を捉え、このt = 0の瞬間を天文学的に検出したことを報告する。ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)とアタカマ大型ミリ波干渉計(ALMA)を用いて、若い原始星HOPS-315を赤外線とミリ波で観測した結果、この原始星から2.2 AU以内の円盤大気の低層に、温かい一酸化ケイ素(SiO)ガスと結晶性ケイ酸塩鉱物のリザーバーが、ミリ波で見えるSiOジェットとは物理的に切り離されて存在することが明らかになった。急速なグレイン成長を伴う凝縮モデルと円盤構造モデルとの比較から、太陽系のものに類似した難揮発性固体の形成が示唆された。今回の結果は、円盤の内側の環境が、星間固体物質の昇華と、それに続くこのガスリザーバーからの難揮発性固体の再凝縮によって影響を受けており、その時間スケールは太陽系における難揮発性固体の凝縮と同程度であることを示している。

