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医用画像:胸部X線撮影に適用される完全にオープンなAI基盤モデル

Nature 643, 8071 doi: 10.1038/s41586-025-09079-8

胸部X線撮影はほとんどの肺疾患に対する基本的な画像化法としてよく用いられる。深層学習は胸部X線撮影の読影を自動化する上で大きな可能性を持つ。しかし、既存の胸部X線撮影深層学習モデルは、診断範囲、一般化可能性、適応性、ロバスト性、拡張性に制限がある。これらの制限を克服するため、今回我々は、胸部X線撮影に適用するための基盤モデルArk+を開発し、多数のデータセット内の多様な専門家ラベルからの知識を周期的に蓄積・再利用することにより事前学習させた。Ark+は胸部疾患の診断に優れており、診断範囲を拡大するとともに、誤診の可能性にも対処する。また、Ark+は進化する診断ニーズに適応し、新しい疾患にも対応でき、少数の試料からまれな疾患を学習して、それを訓練なしで新しい診断環境に移行できる。さらにArk+は、データの偏りやロングテール分布に許容性があり、プライバシー保護のための連合学習をサポートする。全てのコードと事前学習済みモデルは公開されているため、Ark+は微調整や地域ごとの適応、改良が自由にでき、複数のモダリティーにも拡張可能である。従って、Ark+は医用画像化用の基盤モデルとなる。Ark+の非常に優れた能力は、さまざまなデータセットを集めることで、患者集団を多様化し、多くの専門家から知識を蓄積して、アノテーションにかかるコストを削減しつつ、これまでにないパフォーマンスを実現するという、我々の洞察から得られた。Ark+の開発により、大規模または小規模な多数の公開データセットを用いて多様な専門家によるアノテーションから知識を蓄積・再利用することで訓練されたオープンなモデルは、大規模データで訓練したプロプライエタリーなモデルのパフォーマンスを超えられることが明らかになった。我々は、本研究の知見がより多くの研究者を鼓舞して、コードやデータセットを共有し、プライバシー保護データを連合することで、世界中の多様な専門知識と患者集団からなるオープンな基盤モデルを作成し、それによってオープンサイエンスが加速して、医療用AIが民主化されることを期待する。

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