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腫瘍免疫学:STAT5とSTAT3のバランスは樹状細胞の機能と腫瘍免疫を形成する
Nature 643, 8071 doi: 10.1038/s41586-025-09000-3
免疫チェックポイント阻害剤(ICB)は、がん治療を一変させた。免疫療法の有効性は、樹状細胞を介した腫瘍抗原の提示、T細胞のプライミングおよび活性化に依存する。しかし、樹状細胞の主要な転写因子とICBの有効性との関係については明らかにされていない。本論文で我々は、ICBが樹状細胞においてSTAT3とSTAT5の転写経路間の相互作用を再プログラム化し、その結果、T細胞免疫が活性化されて、ICBの有効性が生じ得ることを見いだした。機構としては、STAT3がJAK2–STAT5転写経路を抑制することで、樹状細胞機能の運命を決定する。STAT3は腫瘍微小環境で活性化されることが多いため、我々はSTAT3に対する2つの異なるPROTAC(タンパク質分解誘導キメラ分子)分解剤(SD-36とSD-2301)を開発した。STAT3分解剤は樹状細胞で効果的にSTAT3を分解し、樹状細胞の転写ネットワークを免疫原性の方へ再プログラム化した。さらにSTAT3分解剤の単剤療法は、マウスでは毒性を示さず、進行腫瘍やICB抵抗性腫瘍の治療に有効であった。このように、STAT3とSTAT5の転写経路間のクロストークは腫瘍微小環境内で樹状細胞の表現型を決定し、STAT3分解剤はがん免疫療法に有望である。

