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神経科学:線条体は速い学習を支援するが記憶の想起は支援しない
Nature 643, 8071 doi: 10.1038/s41586-025-08969-1
動物は、特定の感覚的状況の中で運動動作の実行を学習して目的を達成する。線条体は、感覚–運動連関の形成に関与するとされているが、記憶の形成や想起に関与しているかどうかは明らかでない。今回我々は、これらの過程への線条体の関与を検討するため、マウスに、視覚皮質内の線条体投射ニューロンの光遺伝学的活性化からなる合図と、前肢を伸ばせば到達できる餌ペレットの入手可能性を関連付けることを学習させた。線条体の神経活動は、学習の方向付けに必要であるため、感覚的状況と到達動作の結果の両者を符号化していた。訓練を繰り返すことで、合図で到達できる率は向上したが、線条体活動を光遺伝学的に短時間抑制すると学習は停止し、試行を重ねるごとの成績の向上が阻害された。しかし、成績の向上が既に短期(1時間以内)記憶あるいは長期(数日)記憶に固定されていると、同様の光遺伝学操作で影響が出ることはなかった。従って、線条体の活動は試行ごとの成績向上に必要であり、記憶の想起を媒介する他の脳領域の可塑性につながっていることが示された。

