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惑星科学:火星における炭酸塩の形成と生命居住可能性の変動

Nature 643, 8070 doi: 10.1038/s41586-025-09161-1

火星表面の生命居住可能性が失われた原因はよく分かっておらず、同位体データは炭酸塩の「ミッシングシンク」の存在を示唆している。ゲールクレーターにおける厚さ約4 kmの堆積層など、火星の堆積岩には、地表および浅い地下に液体水が存在した過去の気候が記録されている。これらの水は断続的で、空間的に散在し不連続であり、火星の歴史において非常に遅くまで続いていた。こうした特徴は、もし地球と同様に、堆積岩の形成が二酸化炭素を豊富な炭酸塩として隔離したとすれば理解できる(これは最近、ゲールクレーターでin situ確認された)。本論文で我々は、太陽光度、液体の水、炭酸塩形成の間の負のフィードバックが、断続的な火星のオアシスの存在を説明できることを示す。我々のモデルでは、太陽光度の増大が液体の水の安定性を高め、その結果、炭酸塩が形成されて、大気中の二酸化炭素分圧が低下し、液体の水を限局化したことが示されている。カオス的な軌道強制力は湿潤–乾燥のサイクルを変調させ、また、負のフィードバックは液体の水をオアシスに閉じ込め、火星を砂漠の惑星として自己制御させた。我々は雪解け水を水源としてモデル化しているが、このフィードバックは水源として地下水を用いても同様に機能し得る。モデルの結果は、地表および地表付近の環境における液体の水の安定性から予想される主要な現象を、ゲールクレーターが正確に記録していることを示唆している。最終的に、大気の厚さは水の三重点に近づくことで、液体の水の持続的な安定性、ひいては地表環境の生命居住可能性を低下させた。我々は、ゲールクレーターで発見された炭酸塩の含有量が典型的なものであると仮定しており、その結果として、明確な証拠というよりも検証可能な考え方を提示していることになる。

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