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遺伝学:クロマチンループは動物の調節ゲノムに古くから存在する祖先型の特徴である

Nature 642, 8069 doi: 10.1038/s41586-025-08960-w

左右相称動物では、遺伝子の調節は配列上の線的な調節情報と空間的な調節情報の組み合わせによって行われる。ゲノムと共存する調節エレメントは、クロマチンの区画化、隣接するゲノム領域の絶縁、離れたシス調節配列を近くに引き寄せるクロマチンのループ形成を介して、遺伝子調節の全体構造を形成している。しかし、ほとんどの動物系統ではゲノムの三次元構造が詳しく調べられていないため、こういった調節特性がどのように進化したかはよく分かっていない。今回我々は、動物のゲノム調節の進化起源を追跡するため、左右非相称動物(海綿動物、有櫛動物、平板動物、刺胞動物)やそれに最も近い単細胞動物(イクチオスポレア、フィラステレア、襟鞭毛虫)のゲノムの物理的構造を、高分解能染色体コンホメーション捕捉法、エピゲノム標識および遺伝子発現データと組み合わせることによって、詳細に解明した。比較解析を行ったところ、クロマチンのループ形成は有櫛動物、平板動物、刺胞動物でゲノム構造の保存された特徴であることが明らかになった。塩基配列によって決まる、こうした離れた部位間の接触には、プロモーター–エンハンサー相互作用とプロモーター–プロモーター相互作用が含まれる。これとは対照的に、単細胞の近縁動物では、クロマチンループは見られなかった。これらの知見によって、空間的なゲノム調節が動物の進化の初期に出現したことが示された。この進化上の革新的事象によって調節の複雑化が導入され、最終的には動物の発生プログラムと細胞タイプのレパートリー多様化が促進された。

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