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系統発生学:アスガルドアーキオータ門内のヘイムダルアーキア綱外に位置付けられた真核生物の深い起源

Nature 642, 8069 doi: 10.1038/s41586-025-08955-7

アスガルドアーキアの形態、生理、ゲノミクスの研究によって、真核生物の進化史に関する貴重な手掛かりが得られている。以前の研究で、真核生物はヘイムダルアーキア綱(Heimdallarchaeia)内に含まれることが示唆されたが、アスガルドアーキア内での正確な系統学的位置についてはいまだ議論が続いており、その結果、真核生物の初期の祖先の代謝の特徴や時間スケールの理解が困難になっている。今回我々は、これまで報告されていなかった、新たなアスガルドアーキアの223例のほぼ完全なメタゲノムアセンブルゲノムを作成した。属レベル以上で16の新しい系統が特定され、これによって、アスガルドアーキアの既知の系統学的多様性が大幅に拡大された。いくつかのマーカーセットを含む、この拡大されたゲノムデータセットの非常に高度な系統ゲノム学的解析により、真核生物は、ヘイムダルアーキア綱内でホドアーキア目(Hodarchaeales)と姉妹系統の関係にあるのではなく、試料が得られた全てのヘイムダルアーキア綱の多様化より前に進化したことが推定された。こうした真核生物の位置付けの違いは、おそらくこれまで正しく評価されていなかったニョルズアーキア目(Njordarchaeales)のゲノムのキメラ性に起因しており、我々は今回、これがアスガルドアーキアとTACK上門のアーキア(アスガルドアーキアの姉妹門)の両方の塩基配列からなることを明らかにした。祖先系統の再構築と分子年代測定を用いることで、アスガルドアーキアと真核生物の最終共通祖先(LAECA)は、大酸化イベントの前に生じた、おそらく嫌気性のH2依存性酢酸生成生物であったと推定された。我々の知見は、真核生物はH2を消費するアーキア宿主とH2を生成するプロトミトコンドリアの融合から生じたとする、真核生物誕生過程(eukaryogenesis)の水素仮説を裏付けている。

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