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気候変動適応:適応を考慮した全球の農業に対する気候変動の影響

Nature 642, 8068 doi: 10.1038/s41586-025-09085-w

気候変動は、全球の食料システムを脅かしているが、適応によって損失がどの程度軽減されるかはまだ分かっておらず、論争の的になっている。十分に研究されている米国の農業の状況でさえも、適応が広まり気候変動による被害は小さいと論じる分析もあれば、適応は限定的で損失は甚大になると結論する分析もある。シナリオに基づく分析によって、適応は全球の農業生産力に著しい影響を及ぼすはずであることが示されているが、現実世界の生産者が全球規模で実際にどの程度広く適応するかに関する系統的な研究はない。今回我々は、全球の作物カロリーの3分の2を占める、6種類の主要作物に関する1万2658地域にわたる時系列データを用いて、全球の生産者の適応が及ぼす影響を経験的に見積もった。全球生産は、全球平均地表温度(GMST)が1 ℃上昇するごとに、年間5.5 × 1014 kcal減少する(1 ℃当たり1人1日120 kcalあるいは現在の推奨摂取量の4.4%の減少、P < 0.001)と見積もられた。適応と収入の増加によって、全球の損失は2050年には23%、今世紀末には34%緩和される(中程度排出シナリオでは、それぞれ6%と12%)が、イネを除く全ての主要作物にはかなりの損失が残ると予想される。世界の貧困層に最大の損害を及ぼすという別の結果を予想する分析とは対照的に、全球的な影響は、気候が好ましく現在の適応が限定的な現在の穀倉地帯への損失が支配的だが、低所得地域の損失もかなり大きいことが見いだされた。今回の結果は、変化する気候の下で食料の安全保障を確保するのに必要になる可能性がある、革新の規模、耕作地の拡大、更なる適応を示している。

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