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遺伝学:妊娠初期において喪失する塩基配列の多様性

Nature 642, 8068 doi: 10.1038/s41586-025-09031-w

ヒトゲノムは、全ての世代において減数分裂の際に混ぜ合わされ、単一の受精卵が体の全ての細胞を生み出す。減数分裂エラーは染色体異常につながり、妊娠喪失の原因となることが知られているが、正倍数性の妊娠喪失の遺伝的原因はいまだほとんど解明されていない。今回我々は、456例の妊娠喪失において胎児と母親と父親からなるトリオから得られた、1007の胎児試料と934の親試料の全ゲノム塩基配列解読により、初期の妊娠喪失における塩基配列の多様性の特徴を明らかにした。塩基配列解読された親ゲノムによって、今回のトリオの半数で検出された染色体異常の親起源と減数分裂起源の両方を決定することができた。さらにこれによって、過剰な染色体を伝達した親の両相同染色体におけるde novo変異と、それらの生じた時期の評価が可能になり、母系変異の6.6%は胎児卵母細胞における姉妹染色分体形成前に生じていることが明らかになった。妊娠喪失トリオと9651組の成人トリオでde novo変異数は同程度だったが、病原性の小さな(< 50 bp)塩基配列バリアントの遺伝子型の数は、妊娠喪失トリオでは成人トリオの3倍に上った。総合的に我々の知見は、136例の妊娠につき約1例が、胎児における病原性の小さな塩基配列バリアントの遺伝子型に起因して喪失することを示している。今回の結果は、妊娠初期において喪失する広範な塩基配列の多様性を浮き彫りにしている。

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