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神経回路:遅れて生じる摂食後フィードバックからの学習の神経機構
Nature 642, 8068 doi: 10.1038/s41586-025-08828-z
動物は摂食後に起こる影響に基づいて食物の価値を学習し、それにより毒性のある食物に対する嫌悪や、栄養価の高い食物に対する嗜好性を発達させる。しかし、脳が、かなり遅れて生じることのある摂食後フィードバック信号によって、食餌中に経験した味を評価する仕組みは不明である。本研究で我々は、この時間的な評価付与過程において、味の神経表現の摂食後再活性化が意外な役割を持つことを明らかにする。我々はまず、マウスが新規で馴染みのない味と遅れて生じる胃腸不快感の信号を結び付けて学習するという事実を利用し、摂食後嫌悪学習を支える味を脳がどのように表現するか調べた。脳規模で活性化パターンを解析したところ、全ての学習段階(摂食、遅発性不快感、記憶想起)において新規の味によって優先的に活性化されるのは、扁桃体領域のあるネットワークのみであることが分かった。扁桃体の高密度記録と、不快感を符号化する後脳のニューロンに対する光遺伝学的刺激を組み合わせることで、遅れて生じる不快感信号が、直近の食餌による扁桃体での味表現を選択的に再活性化することが示された。さらに、不快感が引き起こす個々のニューロンの再活性化の度合いは、記憶想起時の味に対する応答の強化を予測し、それが次に、直近に摂取した味に対する集団レベルでの表現の安定化につながることが分かった。対照的に、摂食後に予期せぬ結果が起こらなければ、扁桃体での味の表現は低下した。従って、摂食後の再活性化と味の神経表現の可塑性が、遅れて生じるフィードバックからの学習を支えている可能性が実証された。

