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材料科学:二次元材料を用いた相補型1命令セット計算機
Nature 642, 8067 doi: 10.1038/s41586-025-08963-7
シリコンによって、小型化を通じた半導体技術の進歩が可能になったが、スケーリングの課題から新材料の探索が必要となっている。二次元(2D)材料は、原子レベルの厚さと高いキャリア移動度を示すため、有望な代替材料となる。ウエハースケールでの成長、高性能電界効果トランジスター、2D材料を用いた回路では、著しい進展があるものの、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)の集積化の実現は依然として難題である。今回我々は、大面積のn型MoS2電界効果トランジスターとp型WSe2電界効果トランジスターの異種集積化を活用した、CMOS技術に基づく2Dの1命令セット計算機を提示する。我々は、チャネル長をスケーリングし、high-κゲート絶縁膜を組み込み、材料成長とデバイスの後処理を最適化することによって、n型とp型の両方の2D電界効果トランジスターについてしきい値電圧を個別調整し、高駆動電流とサブスレッショルドリークの低減を実現した。これにより、これまで寄生容量に制約されていた最大25 kHzまでの動作周波数で3 Vを下回る回路動作と、ピコワットの範囲での超低消費電力、約100 pJという低いスイッチングエネルギーが可能になった。さらに我々は、1命令セット計算機の性能を予測し、業界標準のSPICE互換のBSIM-BULKモデルを用いて最先端のシリコン技術に対してベンチマークを行った。このモデルは、デバイス間のばらつきを組み込んだ実験データを用いて較正した。今回の成果は、さらなる進歩が必要ではあるものの、マイクロエレクトロニクスへの2D材料の応用における重要な節目である。

