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生物地球化学:全球の河川系によって陸域から大気へ送られる古い炭素
Nature 642, 8066 doi: 10.1038/s41586-025-09023-w
河川は、全球の炭素循環の重要な経路であり、水面から大気へ二酸化炭素(CO2)やメタン(CH4)を放出している。これまで、河川から放出されるCO2とCH4は、主に最近(10年以内)のバイオマス生産に由来し、従って生態系呼吸の一部であると考えられてきた。今回我々は、新たな測定結果と既報の測定結果を組み合わせて、河川の溶存無機炭素(DIC)、CO2、CH4の放射性炭素量の全球データベースを作成した。我々のデータベースの同位体質量収支は、全球の河川のCO2放出量の59 ± 17%が古い炭素(1000年以上前)に由来し、その放出は集水域の岩質やバイオームと関連していることを示唆している。産業革命以前の古い炭素の、長期的な土壌、堆積物、地質学的な炭素貯蔵から大気への、水平方向の水文学的経路を通したこれまで認識されていなかったこの放出は、1.2 ± 0.3 Pg C year−1に相当し、これは陸域の純生態系交換量と同程度である。このフラックスの影響は、陸域の年代の古い有機物貯蔵から予想される炭素の正味の損失より大きい。そのため、地球系と全球炭素循環収支における人為起源炭素の運命とモデルの再評価が必要になる。

