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海洋生物学:深海採掘の跡地における長期的影響と生物の回復
Nature 642, 8066 doi: 10.1038/s41586-025-08921-3
深海底の多金属団塊の採掘は今のところ探査段階だが、一部の国は数年以内の開発への移行を提案している。この産業の管理には、深海生態系への長期的な影響に関する証拠が必要だが、海底生態系が数十年のスケールで影響から回復する能力についてはほとんど分かっていない。本論文で我々は、団塊を取り除く試験的採掘実験から40年以上が経過した後でも、多くの生物群で生物学的影響が持続していることを示す。ただし、底生大型動物相や移動性堆積物食者の他、大型付着動物相までをも含むいくつかの生物では、海底の物理的変化が持続しているにもかかわらず個体群が回復し始めていた。また、この小規模試験で舞い上がった堆積物(泥煙)の影響を受けた領域では、44年後の残留堆積物の検出可能な影響は限定的であり、一部の生物集団の個体数は対照領域のものと比較して同程度であった。現在の団塊集鉱機設計のいくつかの側面は、この採掘実験に比べて物理的影響を軽減できる可能性があるが、我々の結果は、深海での採掘の影響は少なくとも数十年単位で持続し、直接撹乱された領域の生物群集は、一部が再定着したとしてもその変化が残るであろうことを示している。今回の研究で観察された長期的な影響は、直接的な影響の最小化や保護領域の効果的なネットワークの確保など、採掘活動が実施されることになった際の効果的な管理において極めて重要なデータとなる。

