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超伝導:常圧での正孔ドープSmNiO2のほぼ40 Kのバルク超伝導

Nature 642, 8066 doi: 10.1038/s41586-025-08893-4

Ba-La-Cu-O系(銅酸化物)における30 K領域での超伝導の発見が大きなブレークスルーとなり、これに触発されて、さらに高い臨界温度(Tc)を伴う電子対形成を見つけるための、酸化物系層状超伝導体の広範な探索が始まった。最近、ニッケル酸化物系化合物(ニッケル酸塩)で超伝導が観測されているものの、銅酸化物と同構造で銅を含まない系において常圧で格子圧縮なしに、30 Kを上回る温度でクーパー対形成を示す証拠は見つかっていなかった。今回我々は、格子圧縮を無視できる、d9−x正孔ドープした後期希土類無限層ニッケル酸化物(Sm-Eu-Ca-Sr)NiO2薄膜における、常圧下での40 Kに近いTcの超伝導を報告する。これは、31 Kでのゼロ抵抗状態とマイスナー効果の観測によって確認された。この材料は、本質的にルドルスデン–ポッパー型の構造欠陥を伴わずに合成でき、約0.01 mΩ cmという超低抵抗率を示し、残留抵抗比は最高で10である。今回の知見は、銅以外の強相関d電子金属酸化物を超伝導の基本構成要素として使用して高温超伝導を実現できる可能性を実証するものであり、高温クーパー対形成のさらなる探求と理解のための有望なプラットフォームを提供している。

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