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古生物学:始祖鳥のシカゴ標本から得られた鳥類ボディープランの初期進化に関する情報
Nature 641, 8065 doi: 10.1038/s41586-025-08912-4
本論文で我々は、始祖鳥(Archaeopteryx)の、ほぼ完全で押しつぶされていない状態の14例目の標本について報告する。この標本は、保存状態が極めて良好で、マイクロコンピューター断層撮影(マイクロCT)のデータに基づいて処理されたことにより、鳥類の初期進化における飛翔能力の獲得に関連した骨格の変化や羽衣の進化についての重要なデータを保持する、この象徴的なタクソンの非常に優れた標本の1つとなった。頭蓋骨は腹外側が露出しており、口蓋が、トロオドン類とクラウン群に近い白亜紀の鳥類の中間的な形態をしていることが明らかになった。この頭蓋骨の変形は、始祖鳥類に見られる、非鳥類型獣脚類のものより柔軟な頭蓋構造への移行を反映している。完全にそろった脊柱には、対になった前環椎と、これまでに確認されたものより長い尾が認められた。右手の長い指に残された皮膚の痕跡は、以前の解釈に反して、短い方の指が固定されておらず、その先端が可動であったことを示唆している。趾蹠の形態は、それらが非ラプトル系恐竜のような陸上移動に適応していたことを示している。両翼には、三列風切羽と呼ばれる特殊化した内側の次列風切羽が確認された。上腕部の三列風切羽は、鳥類に近縁の非鳥類型恐竜には見られず、これは、これらの羽毛が飛翔のために進化し、空気力学的に連続した表面を作り出したことを示唆している。今回の一連の新たな知見は、始祖鳥に存在する形質のモザイク性を明確にし、生態学的予測の精度を高めるとともに、始祖鳥類の独特な進化史を明らかにしており、鳥類の祖先的状態についての手掛かりをもたらしている。

