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量子光学:分数および整数量子ホール相の調整可能な真空場制御
Nature 641, 8064 doi: 10.1038/s41586-025-08894-3
量子力学では、空の空間は空虚ではなく、ラムシフト、自然放出、カシミール効果などの現象の根底にある真空場ゆらぎを特徴とする。自由空間原子物理学における真空場の寄与は量的には比較的小さいので、固体系では従来見過ごされてきた。しかし最近では、低次元系における電子相関と量子電磁力学効果の相互関連は、物性物理学において急速に進展している分野であり、量子材料やデバイス工学に大きな意味を持つ。量子ホール領域にある高移動度二次元電子ガスは、真空電磁場が強相関電子子状態にどのような影響を与えるかを調べるのに理想的なプラットフォームとなる。今回我々は、二次元電子ガスと、空中に浮かせたスプリットリング共振器の真空場との結合強度の調整が、充填率4/3、5/3、7/5における分数量子ホールギャップの増大と共に、奇整数充填率における交換分裂の大幅な減少につながることを実証する。理論解析から、これらの効果が、強い真空電場勾配を伴う領域において、仮想的な共振器光子に媒介された有効長距離引力相互作用に由来することが示された。今回の発見は、共振器真空場が量子ホール系における電子相関を再成形できるという新たな機構を明らかにするもので、低次元材料中の相関量子相を操作する新たな手法を確立するとともに、小型デバイス中で多体相互作用を調整する工学への道を開く。

