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免疫学:TENT5Aによる再アデニル化はSARS-CoV-2 mRNAワクチンの効果を増強する

Nature 641, 8064 doi: 10.1038/s41586-025-08842-1

mRNAワクチンは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対して広く使われているが、治療用RNAの代謝についてはほとんど分かっていない。本研究で我々は、ナノポア塩基配列解読を用いて個々の治療用mRNA分子を解析し、それらのポリ(A)尾部に着目した。我々は、モデルナ社のmRNA-1273ワクチンには、およそ100ヌクレオチドのポリ(A)尾部があり、その後ろにmΨCmΨAG塩基配列が続くことを示す。細胞株では、mRNA-1273は、mΨCmΨAGの除去によって始まる急速な分解を受け、続いてCCR4–NOTを介した脱アデニル化を受ける。しかし、医学的に関連する前臨床モデルでは、特にマクロファージにおいて、mRNA-1273のポリ(A)尾部は、ワクチンが誘導するTENT5Aポリ(A)ポリメラーゼによって200ヌクレオチドまで伸長されていた。再アデニル化は標的のmRNAを安定化し、オボアルブミン、あるいはジカウイルスやマラリア寄生虫由来の抗原など、小胞体へ向かうタンパク質をコードする合成mRNAで一貫して観察された。再アデニル化の程度には差異があり、バイオンテック社/ファイザー社のBNT162b2ワクチンの再アデニル化はmRNA-1273よりも弱く、これはNT162b2の方が膜に結合する割合が低いことと相関する。この結果は、小胞体に常在するTENT5Aへの空間的な接近可能性が、再アデニル化効率の決定に極めて重要な役割を担っていることを浮き彫りにしている。in vivoでは、TENT5AはmRNAワクチンを取り込んだ免疫細胞で発現しており、また、TENT5Aの欠損では、マウスで免疫感作後のmRNAワクチンに対する特異的な免疫グロブリン産生が減少した。このように、我々の結果によって治療用mRNAの効果を増強するための原理が明らかになり、改良のための道が開かれた。

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