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進化遺伝学:マウスの造血におけるクローン動態と体細胞進化
Nature 641, 8063 doi: 10.1038/s41586-025-08625-8
造血幹細胞は、生涯にわたって血液産生を維持する。造血幹細胞の特徴は実験用マウスを用いて詳細に明らかにされているが、マウスの老化過程における造血幹細胞プールのクローン選択や集団動態についてはほとんど分かっていない。今回我々は、若齢と老齢のマウスから幹細胞と前駆細胞を単離し、1845の単一細胞由来コロニーにおいて、ゲノム規模で22万1890の体細胞変異を特定した。マウスの幹細胞と前駆細胞は1年当たり約45の体細胞変異を獲得しており、この速度は、マウスとヒトでは体サイズや寿命が非常に異なるにもかかわらず、ヒトの前駆細胞のものより約3倍大きいだけである。系統発生パターンから、幹細胞と多能性前駆細胞のプールは胚形成過程で確立され、その後は生涯にわたって並行して独立に自己複製し、分化した前駆細胞と末梢血に均等に寄与することが分かった。幹細胞プールは、マウスの生涯にわたって約7万細胞まで着実に増加し、約6週間ごとに自己複製する。老齢マウスでは、ヒトの造血老化の特徴であるクローン多様性の顕著な喪失は見られなかった。しかし、標的塩基配列解読からは、マウスの老化状況におけるわずかなクローン拡大が明らかになり、これは造血摂動の後により拡大し、数が増えたことから、ヒトと同様の選択の全体像を有することが示された。我々のデータは、血液の集団動態についての保存された特徴と、寿命の短いマウスにおける加齢に伴う体細胞進化の明確なパターンの両方を示している。

