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植物科学:イネにおけるウイルス感染の感知と抗ウイルス防御の開始
Nature 641, 8061 doi: 10.1038/s41586-025-08706-8
作物の生産は、昆虫媒介性ウイルス病による絶え間ない脅威に直面している。最近の進歩により、植物が病原性ウイルスに対して展開する複雑な免疫機構が明らかになっている。しかし、植物宿主がウイルス感染を認識し、発病時に抗ウイルス防御を開始する分子機構は解明されていない。今回我々は、媒介昆虫が運ぶ天然型ウイルスをイネに接種して自然感染させることで、イネにおいてウイルスのコートタンパク質がRING1–IBR–RING2型ユビキチンリガーゼ(RBRL)によって感知され、これにより、自然に生じる抗ウイルス応答の第一段階が開始することを示す。RBRLはその後、ジャスモン酸経路の転写抑制複合体のアダプタータンパク質であるNINJA3(NOVEL INTERACTOR OF JAZ 3)を標的としてユビキチン系を介してこれを分解させ、その結果ジャスモン酸シグナル伝達が誘導されて、下流の抗ウイルス防御が活性化される。我々はさらに、この現象は、植物であるイネがウイルス感染を感知して抗ウイルスシグナル伝達カスケードを開始するために用いる、普遍的な分子機構であることを示す。今回の手法は、ウイルス–宿主の相互作用をより深く理解するためだけでなく、さらなる病害抵抗性育種にも重要である。

