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構造生物学:ミトコンドリアのピルビン酸輸送体の構造とその阻害機構

Nature 641, 8061 doi: 10.1038/s41586-025-08667-y

ミトコンドリアピルビン酸輸送体(MPC)は、ピルビン酸(細胞質ゾルの解糖系とミトコンドリアの酸化的リン酸化系を橋渡しする重要な代謝物)のミトコンドリアマトリックスへの搬入を制御している。そのため、MPCは代謝に不可欠なゲートキーパーとして働き、細胞の代謝に重要な役割を果たしている。その上、MPCは糖尿病、非アルコール性脂肪性肝炎、神経変性疾患を管理する薬剤の重要な標的でもある。だが、生理学的にも医学的にも重要な役割を果たしているにもかかわらず、MPCの輸送機能の分子機構や、薬剤がMPCを阻害する仕組みはほとんど明らかになっていない。今回我々は、ヒトMPCの構造について知見を得て、この重要な輸送体の構造を決定し、基質結合部位および輸送経路の詳細を調べ、主なコンホメーション状態を複数明らかにした。さらに、MPC阻害剤の結合と阻害の仕組みを説明した。これらの知見によって、MPCの機能を分子レベルで理解するための基盤が得られ、MPCを標的とするもっと効果の高い治療薬の開発に道が開かれた。

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