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生態学:全球の熱帯林における林冠の機能形質の差異

Nature 641, 8061 doi: 10.1038/s41586-025-08663-2

熱帯林の林冠は、炭素・水・エネルギーに関して生物圏で最も集中した大気との界面である。しかし、大半の地球システムモデルでは、多様で不均一な熱帯林バイオームが、単一または少数の固定された林冠生態生理学的特性を伴う、ほぼ均質な生態系として表現されている。この状況が生じているのは、熱帯林の林冠の機能的特性がどのように、そしてなぜ、地理的に異なるかについての理解が不足していることが一因である。本研究で我々は、1800を超える植生プロットおよび樹木形質の野外調査データを、人工衛星リモートセンシング、地形、気候、土壌のデータと組み合わせることで、樹木の形態的・構造的・化学的な機能形質13種類についてそれらの差異を予測し、それを用いて熱帯林の機能的多様性の計算とマッピングを行った。その結果、アメリカ大陸、アフリカ、アジアの熱帯林は、全ての熱帯林で利用可能な全機能形質空間においてそれぞれ異なる部分を占める傾向があることが明らかになった。アメリカ大陸の熱帯林は、機能的豊かさがアフリカやアジアの熱帯林を40%上回ると予測された。一方、アフリカの熱帯林は機能的分岐が最も大きく、アメリカの熱帯林を32%、アジアの熱帯林を7%上回っていた。不確実性解析によって今後のデータ収集の優先地域が明らかになり、これは、これらの地図の精緻化・改善につながると予想される。我々の予測は、熱帯林の林冠の機能形質がどのように、そしてなぜ、空間によって異なるかに関する、地上観測とリモートセンシングによって可能になった全球規模の解析を示している。

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