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生態学:森林における個体数に伴う集合の緯度的スケーリングと共存
Nature 640, 8060 doi: 10.1038/s41586-025-08604-z
植物群落の空間構造と動態の根底にある単純な原理の解明は、生態学における長年の課題である。とりわけ、種の共存と植物の空間分布との関係は、種数の多い群落では解明が容易でない。本論文で我々は、21の大規模な森林プロットに生育する720の樹種の空間的パターンおよびそれらが種の共存に及ぼす影響を網羅的に解析した結果を報告する。個体数の少ない種は、個体数の多い種と比較して空間的により集合する傾向があることが明らかになった。また、この集合と個体数の間の負の関係の強さには緯度勾配が存在し、それは熱帯林から温帯林に向かって強まっていた。我々はこのパターンが、近年の研究結果と一致して、動物による種子散布と菌根共生の緯度勾配の組み合わせにより生じている可能性があると提案する。我々は、観察された空間的パターンを個体群モデルに組み込むことで、少ない個体数からの種の侵入が可能となる条件を、空間的パターン、個体群動態、ニッチの重なり、移入の面から導き出した。分析した720樹種に関してこの空間的侵入条件を評価したところ、温帯林と熱帯林は共にこの侵入基準を同程度満たしているが、それらの戦略はそれぞれの空間的パターンによって支配される対照的なものであることが示唆された。本研究の手法は、観察された空間的パターンの生態学的理論への組み込みに関して新たな道を開くものであり、近隣スケールでの空間的パターンや複数の生態過程の間の相互作用をさらに詳細に理解する必要があることを強調している。

