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量子光学:全角運動量における近接場光子エンタングルメント
Nature 640, 8059 doi: 10.1038/s41586-025-08761-1
光子は角運動量を担うことができ、この角運動量は通常、偏光に関連する固有の性質であるスピン角運動量(SAM)と、光子の空間分布に関連する軌道角運動量(OAM)の2つの構成成分に帰属される。近軸光学では、これら2つの角運動量の形態は分離が可能で、それによって単一光子または多光子状態での異なる光子のSAMとOAMの間にエンタングルメントを誘起できる。しかし、ナノフォトニック系では、光子のSAMとOAMは分離不可能なため、全角運動量(TAM)のみが良い量子数として働く。今回我々は、近接場領域における2つの光子間の非古典的相関によって生じる、TAMに関連したエンタングルメントを観測したことを報告する。我々は、光子対をプラズモニックモードに結合させることにより、こうしたナノフォトニック状態をエンタングルさせ、量子イメージング技術を用いてそれらの相関を測定した。そして、TAMにおけるエンタングルメントが、2つの角運動量構成成分に関連するエンタングルメントと比較して、全く異なる光子対量子相関構造につながることを観測した。今回の成果は、光子のTAMを量子情報用の符号化特性として用いる、オンチップ量子情報処理への道を開く。

