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地球物理学:過去のテクトニクス由来の小アンティル諸島玄武岩質スラブの地震学的イメージング
Nature 640, 8059 doi: 10.1038/s41586-025-08754-0
沈み込み帯では、リソスフェアの物質は上部マントルを通ってマントル遷移層(MTZ)へ下降し、そこから下部マントルへ沈み続けるかそこに滞留する。化学的不均質性を含むいくつかの要因が、この流れに影響を及ぼすのに重要である可能性がある。しかし、こうしたマントル流に対して厳しい制約条件を課したり、それらに影響を及ぼす正確な要因を明らかにすることは、難題であることが分かっている。今回我々は、P–Sレシーバー関数を用いて、小アンティル諸島沈み込み帯の下の沈み込むスラブとMTZをイメージングした。その結果、近くに二重の660 km不連続面の相(通常のものと超深部のもの)を伴う、スラブ内部の幅200 kmを超える特異な超深部(> 700 km)の660不連続面の画像が得られた。地球力学モデル化と波形モデル化を組み合わせたところ、典型的なマントル組成における温度効果ではこの観測結果を説明できず、特異な深部660の場所で最も強くなる玄武岩に富む大きな化学的異常が必要になることが示された。推測される玄武岩の特徴は、おそらく玄武岩がより大きな割合で存在する、沈み込んだ過去の拡大海嶺が提案されている場所に近い。今回の知見は、過去のテクトニクス事象がスラブに化学的不均質性をもたらし、次にこの不均質性が、このスラブに固有の沈み込む傾向に影響を及ぼしている可能性があることを示唆している。

