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細胞生物学:二色MINFLUXによって明らかになった核内搬入路と核外搬出路の重複

Nature 640, 8059 doi: 10.1038/s41586-025-08738-0

核膜孔複合体(NPC)は核と細胞質間の物質交換を担っており、タンパク質と核酸の原料の両方向への大量輸送を触媒している。無駄な衝突や逆向きの移動を避けるには、搬入と搬出の経路を別々にすることが的確な解決策となるだろう。しかし、NPCを通過する巨大分子の三次元(3D)のナノスケールでの時空間的動態を捉え、それを輸送が行われるミリ秒スケールで可視化するのは難問のままである。今回我々は、3D MINFLUXを用いて、核膜孔の骨格を明らかにし、核内搬入と核外搬出を同時に観察して、この2つの輸送過程が中心の小孔の重なり合った領域で起こることを確認した。移動を止められた搬入複合体は小孔の周縁部に結合したが、中心の小孔領域内を移動する複合体は、直径約40~50 nmの環状の空間を通ることが多く、円周部の移動は最小限であることが軌跡から分かり、透過障壁内で活動に依存した制限があることが示された。小孔内の移動速度は溶液内の移動に比べると約1000分の1と遅く、間隔をおいて小休止があり、これは、移動中の環境は構造的な制約や一時的な結合形成により高度に制限されていることを示している。これらの結果から、時間空間的な精度が高く、光退色が抑えられることがMINFLUX追跡の大きな利点であることが実証され、NPCの透過障壁が異なった機能特性を持つ複数の環状領域に分かれていることが明らかになった。

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