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免疫学:急性および慢性のウイルス感染に適応するCD8+ T細胞の早期前駆細胞

Nature 640, 8059 doi: 10.1038/s41586-024-08562-y

本研究で我々は、慢性ウイルス感染やがんでの持続的なT細胞免疫に必須であり、さらにPD-1標的免疫療法に重要な役割を担う幹細胞様CD8+ T細胞の起源と分化について調べた。こうしたPD-1+TCF-1+TOX+幹細胞様CD8+ T細胞(疲弊T細胞の前駆細胞としても知られている)は、慢性の抗原刺激に適応できるよう、独自のプログラムを有している。我々は、リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)の慢性感染のマウスモデルを用いて、ウイルス特異的な幹細胞様CD8+ T細胞が慢性感染の早期(5日目)に生じることを見いだした。この結果は、感染の転帰にかかわらず、この重要な運命拘束が起こることを示唆している。実際に、急性あるいは慢性のLCMV感染の際には早期に、ほぼ同一の幹細胞様CD8+ T細胞集団が生じ、この幹細胞様表現型の維持には抗原が必須であることが分かった。我々は、これらの早期に生じた幹細胞様CD8+ T細胞について、相互養子細胞移入実験を行って、ウイルス除去後とウイルス持続中の運命を決定した。慢性感染マウス由来の5日目の幹細胞様CD8+ T細胞を急性感染マウスに移植すると、これらの細胞は慢性幹細胞様CD8+ T細胞のカノニカルなマーカーの発現を低下させ、セントラル記憶CD8+ T細胞に関連するマーカー(CD127およびCD62L)を発現した。逆に、急性感染マウス由来の5日目の幹細胞様細胞を慢性感染マウスへ移植すると、これらのCD8+ T細胞は慢性の供給源細胞として機能し、PD-1療法に対して効果的に応答した。本結果によって、これらの早期PD-1+TCF-1+TOX+幹細胞様CD8+ T細胞は、急性と慢性のどちらのウイルス感染にもその分化軌跡を適応させる能力を持つことが明らかになった。重要なことに、我々の研究は、宿主は起こり得る慢性感染に対処する準備をあらかじめ整えていることを示している。

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